百姓日誌

百姓伝記

※画像は10年前の私と師匠です。
私の百姓の師匠は83歳になります。
 
今日は師匠の昔の話が聞けました。
 
昔は木を切って、木の株を掘って、大きな石をどけて開墾したと
 
すると大きなムカデが出てきたからそれも食べたと言う😯
ネズミも何でも食べたと
 
「開墾は昭和20年頃が盛んだったかな〜」
 
11歳位の頃から牛を引いて耕して、肥溜めも運んだ
 
牛もくたびれて、倒れて動かんくなって困ったから、新聞紙に火をつけてビックリさせて起こしたと
 
牛が涙流しとった
かわいそうだが、生きていくには仕方がなかったと
 
馬はいなかったんですか?と聞くと
 
「馬は歩くのが早いから子供がついて行けないんだよ」と
 
牛は何年位生きるんですかって聞くと
 
「何年かな~、牛は大きくなると馬喰(ばくろう)っていうのが来て買っていく」
 
「変わりに子牛を置いていくからずっとおったよ」と
 
機械は昭和25年から28年位に入ってきたようで
 
それまでは、いわゆる江戸時代から続く農業を私の師匠はやっていたということです。
 
江戸農書といものにはそういった、百姓の営みを「回し」と書いていると。
 
肥溜めも何でも使って農を営む循環の思想が根底にあったのだと思います。
 
師匠の話の続きですが
私の師匠は、牛を引くのが上手だったようです。
 
長男は石をすぐ引っ掛けてスキが壊れて大変だったようで、百姓仕事が全部自分に回ってきたと言っていました。
 
だから、学校なんかいきやせんと
 
こりゃまだまだ、聞かないといけないこといっぱいありそうだ。
 
話の合間に師匠がボソっといった
「いずれまたそういう時がくるぞ」
といった師匠の言葉が耳から離れない