元々、農地というものは、家、村の自給自足のためのものである。
そして、その自給自足は幾層にも重なった共同体の中の循環によって成り立っていた。
個々の暮らしが繋がり助け合いを繰り返していた。
つまり、今のようにおカネを積極的に得るための産業的構造にはなっていないということである.
地域の自然、人、すべてを含めた循環の輪が村の守るべき価値のあるものであるのだ。
この循環を作っているものの中から、外部あるいは他者たちからの都合のいいものだけに価値をつけて引き出すという行為は、この共同体の仕組みをアッという間に崩壊させる。
村は自然と共に生きる精神を育み循環の思想と共にあったのだ。
「農業では稼げない」と多くの人が言う。
それは違う
経済の仕組みが農の世界をいかせなかったのだ。