※ 【写真】 日本農書全集16巻 1ページより
日本には百姓伝記というものが本当に存在している
著者および成立年代は明らかではないが、農書としては最も古い時代に成立したものに属していて最大のものの一つであると言われている
三河および遠州を舞台に、農業技術を主に気象や暦、生活、治水まで幅広い
それぞれの植物の植え方、作物の作り方、農具のことなど事細かに書かれている
いわゆる、当時の生き方を詳細にまとめたものになっている
私の百姓の師匠はこの百姓伝記に綴られていることを知っている数少ない人物なのではないかと思っている
昭和20、30年代から農業機械が現れだし、明治から進められてきた近代化と国民化の生き方と郷土を国とする愛郷心の強い江戸時代からの農の営みの両方を経験している
師匠は当時、テレビはなくラジオをずっと聴いていたといっていた
師匠のところでは昭和39年ごろにテレビを持つ家が出だしたと
それまで映像で郷土以外を見ることはなかったのだ
どういった感覚でこの時代の変化を感じていたのだろうか
今度は感情についても聞いてみたいものだ
そして、師匠の父親は明治生まれ
父親の話も是非、聞いてみたいものだ