コラム『百姓のまなざし』

百姓の奥義

百姓の世界は
信じて待って受け取る世界である
 
風を吹かすことはできない
取りに行くものでもない
 
風が吹くのを待つのである
 
雨が降るのを待ち
 
山から流れてきた水を受け取る
 
季節が来るのを待ち
 
花が咲くのを待つ
 
やがて実がなり、種がつく
 
百姓は信じて待ち
 
やって来る自然の力を融合させるのである
 
そして、その証が
 
できた作物である
 
すなわち、天地自然の法則の中で
 
信じて待つことこそ
 
百姓の仕事の奥義なのだ