都会の生活や大規模単作農業は資本にコントロールされやすい構造になっています。
それは、生活が貨幣の上に完全にのっかってしまっているからです。
つまり、貨幣だけに依存しているから不安定で頼りなく社会の事情に敏感になるのです。
単作農業はなぜ?農業だからいいのではないの?と思われがちですが、一種類の作物をたくさん作って結局それをできるだけお金に変えています。
それは、貨幣を土台とした生活と変わりがないのです。
もちろん、小規模農家が完全に貨幣に依存していないのかと言われればそうではありませんが、いざとなれば極めて高い自給度を達成できる潜在能力はいまだに健在です。
私はお米作りの修行中、師匠によく「手仕事を覚えろ」と言われていました。
農業機械が故障したとき仕事がまったく止まってしまってはいけないからです。(自然の時間を止めることはできません。)
これはそういった危機感を常にもっておきなさいという教えなのです。
話が少しそれてしまいましたが
つまり、小規模農家は複合経営プラス農的暮らしを営みますので、資本主義社会が不安定になったときでも強い安定感を保てる経営体なのです。